出会い――広告代理店にて
2008年07月03日
様々な広告が溢れる中、
広告代理店・制作会社などによって、
むしろそれぞれクリエイターによってそれぞれの色が現れていて
意外なところで「やっぱりこのクリエイターの広告だ」なんて
思うことも少なくない。
ひとつの広告はどのくらいインパクトを持っているのかと聞かれても
正確に「こう」と示すのはすごく困難なことではあるのだが、
実際昔を思い出してみて今でも鮮明に残っている広告はある。
【もったいないオバケ】
小さい頃、夜ご飯を食べるのが遅かった(喋繰りすぎで)私は、
みんなが食卓を離れるとつまらなくなり、満腹のふりをして食卓から逃げていた。
しかし東北の山の中にある祖父の家では、居間を離れると真っ暗で怖いので、
みんながその場を離れても食卓にいなくてはいけなかった。
そんな時ふとテレビに目を移すとやっていたCM。
これが【もったいないオバケ】である。
食べ物を残すと残したものがオバケになって出てくるといったCMなのだが、
居間に【なまはげ】のお面があったことも乗じ、
いつも泣きながら食べた記憶がある。
味を占めた母が、2人の弟にも同じ手を使っていたせいで、
何度も見たということもあるかもしれないが、このCMはとてもインパクトがあった。
(なんの広告だったのかは覚えていないが)
自分の創り出した作品がオーディエンスの心に長年残っているといったことを
妄想すると、昔クリエイターを目指していた私としては大興奮だ。
【記憶に残る】ことは難しいことではあるのだが、
それ故に残ったものの価値はとても高い。
広告効果がどうとかそういう話でなく、一人のクリエイターとして
最大級の喜びなのではないだろうか。
先日お邪魔した企業である某広告代理店で、
私の好きな雑誌広告をデザインしたクリエイターと偶然出くわした。
表現が巧みに捻られてターゲットに到達していて面白かったので憶えていた広告。
その広告について多少話を伺ったわけだが、
帰り道、若干興奮していた自分に気がついた。
創り手だけではなく、
イメージを受け取る側も、
記憶していたことで喜びを感じることもあるみたいだ。
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